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  • 執筆者の写真如風

COVID-19、世界を変えた感染症(1)

更新日:2020年10月17日

2020年5月31日現在、新型コロナウィルスの感染者数が世界中で6,065,624人になりました。

世界の感染者数は4月3日に100万人を超え、4月15日に200万人、28日に300万人、5月10日に400万人、そして5月21日には」500万人に達していました。凡そ12日~13日の間に100万人程度の増加があったことが見て取れます。

果たして今後1ヵ月半(7週間)の間に400万人の新規感染者が出て、累計1,000万人を超えるのか、否新規感染者数が減少に転じて世界的に終息の方向に向かうのか、それとも感染者数にかかわらず予防に有効なワクチン乃至は、治療薬が開発されてCOVID-19自体の危険が低減されるのか・・・世界中の専門家と呼ばれる人々が様々な意見を述べられています。

ここからは、時代の大きな転換期を迎えた2020年をCOVID-19、並びにそれ以外のファクターを考慮に入れて予見してみようと思います。


1.爆発的な人口増加

5月31日現在、新型コロナウィルスにより世界中で凡そ37万人の尊い命が失われました。地域により、また年齢層により多少のバラつきはあるものの主に北半球の高齢者に感染者・死者が集中していることが今回のコロナウィルスの特徴のように報道されていますが 果たしてこの傾向を素直に受け入れてよいものでしょうか?

この傾向を逆の面からみてみますと、南半球で多くの感染者数が報告されているのは、南米のブラジル、ベネズエラ、アフリカのエジプト、南アフリカなど極限られた国・地域に集中しているように見受けられます。

最も警戒すべきは、統計に表れてこない中米諸国やアフリカ中西部での感染拡大ではないでしょうか。これらの国々は元々医療体制が整っておらず また内戦やそれに伴う飢餓によって新型コロナウィルスの実態を正確に把握することが非常に困難であるとともに、新型コロナウィルス以前に治療を必要とするエボラ出血熱をはじめとする重大な既存の感染症対策が優先されているのです。

WHOは勿論、世界各国の医療チームも今回の新型コロナウィルスの影響で国を挟んだ移動が大きく制限されている為、アフリカ、中南米での医療活動が事実上できない状況になっています。今後先進国での感染拡大が収束するに従ってこれらの国・地域での感染の実態が明らかになると思いますが、暗闇の中に潜む感染者が第二波、第三波のパンデミックの引き金にならないことを祈るばかりです。


さて、2月から散発的に始まった世界各国の感染拡大予防策の中で共通しているのが「外出禁止」「外出自粛」です。日本でも4月7日に7都府県に対して緊急事態宣言を発出して住民の不要不急の外出を自粛するように要請、更に同16日には緊急事態宣言対象地域を全国に拡大しました。ヨーロッパ、アジアの国では、外出を禁止した上で違反者に対する罰則を導入して人と人との接触を大幅に制限、国の威信をかけた封じ込め策を強化しました。

この「外出禁止」、「外出自粛」は結果として2つの問題を生み出してしまいました。

その一つが強制的に家の中に留まることを求められた結果、必然的にパートナーとの接触の機会が増えたこと、そしてもう一つが世界最大のゴムの生産国マレーシアでのロックダウンによる生ゴム生産量の激減です。

4月上旬、世界で生産されるコンドームの凡そ20%を生産するマレーシアのカレックス社は、「生産活動の制限、流通の問題で3月中旬から4月中旬の期間だけで生産数が例年より2億個少なくなっており市場全体で供給量が大きく減少する。」との見通しを述べました。

UNFPA(国連人口基金)によると、COVID-19の影響により同団体へのコンドームの提供が例年の 5割から6割に留まっている、としており、今後発展途上国を中心に予期せぬ出産や性感染症の拡大が懸念されます。

各国の外出制限がどの時期まで継続されるのかにもよりますが、2020年の11月頃を境に世界中で新生児の数が急激に増え、その結果、発展途上国における食糧不足、食料をめぐる争いが新たな危機を齎さないように各国は協調して食糧支援に取り組む準備を進めるべきでしょう。





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