• 如風

COVID-19、世界を変えた感染症(2)

最終更新: 10月17日

飽食の時代、フードロスの国に生まれた幸せな人々にとって「食べるものが無い」恐ろしさを実感することは簡単ではありません。東京の都心では朝早くから夜中まで飲食店が営業し、郊外の国道沿いにはコンビニエンスストアが並び、賞味期限切れの食材は次から次へと家庭の冷蔵庫から生ごみ収集車に投げ込まれていきます。


この章では、必ずしもCOVID-19が直接の原因ではないながらそれを遠因として今後近い将来に起こりうる世界的な食糧不足について見てみることにしましょう。


2.食糧危機

都会では滅多にお目にかかることがなくなったバッタ、昔は子供たちの遊び相手として 又、風流人の俳句のお供として、山村地域では貴重なたんぱく源として夏から秋の草叢でよく見かけた生き物です。

今このバッタが、世界の食糧生産の大きな脅威になっています。

砂漠飛蝗(サバクトビバッタ)、聞きなれない名前ですが 読んで字の如し、アフリカサハラ砂漠、アラビア半島、インド北部付近に広く分布する渡りバッタで有史以来人間の生活に被害を与え続けています。

直近では、2003年に西アフリカで大量発生して以降2005年までの間にアフリカを中心に20ヵ国以上、130,000㎢が被害を受け、農業被害だけでも25億ドル以上に上りました。


この砂漠飛蝗が今年2020年初頭から東アフリカ地域で再び大発生して食糧不足が懸念されています。エチオピア、ケニア、ソマリアを中心に農業被害は甚大ですが、バッタの群れは既にアラビア半島から東に進みインド、パキスタンにまで到達しています。

一定の条件のもとで大量以上発生する砂漠飛蝗に対する有効な対策は殺虫剤散布であることは広く知られていて、FAO(国連食糧農業機関)のサバクバッタ情報サービス部門がこの対策を担当していますが、2019年11月に中国武漢に端を発した新型コロナウィルスの感染拡大に伴い世界各国が発出した緊急事態宣言、出入国制限、外出禁止措置などにより活動が極端に制限されているため有効な手段を執ることが出来ずにいます。必要なタイミングで有効な手段が的確に講じられないと(天候に大きく左右されるが)被害は2003年から2005年を超えて史上最悪な食糧危機を招く恐れがあります。

ここに、前章で述べました、人口増加が現実問題となった場合は広い地域での飢餓と食料をめぐる争いが危惧されます。





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