• 如風

COVID-19,予測と現実の狭間で

私が徒然に綴ったブログも新型コロナウィルスの影響で、直近11章までが連続してCOVID-19関連のオピニオンになってしまいました。

3月上旬以来現在進行中の未曾有の感染症拡大に歩調を合わせつつ、その一歩先に何が待ち受けているのかを予測しCOVID-19禍の終息後に航空業界が生き残り、且つ再び繁栄を取り戻すための助言を書き記してきました。

2020年6月24日、ここまでの11章を見直しながら、当時の予測が今日現在の状況とどのように合致しているのか、否どのように異なって(間違って)いるのかを検証してみることにします。


4月20日に書いた「COVID-19終息後の航空業界(1)」でフェーズ(1)の前提を次のように予測していました。

(引用)アメリカ、ヨーロッパ各国の感染者数が増え続ける一方それまで表に出てこなかった途上国の感染者数の一部が国際医療サポートチームの努力で浮き彫りになる。途上国の感染者の倍加速度がそれまでの先進国のものとは比較にならないほど急速に進み、死亡率も二桁パーセントに迫り国境の完全封鎖が強化され人的交流が極端に制限される状態が継続する前提で、航空会社の生存をかけたフェーズ(1)を考えてみましょう。(引用完)


4月16日の世界全体での新型コロナウィルスの感染者数は2,065,906人でアメリカ、ヨーロッパにその大多数が集中していました。それから69日後の今日6月24日、感染者数は4.4倍の9,100,994人に上りそのうちBRICsの感染者は、アメリカに次ぐ第二位のブラジル1,106,470人(死亡率4.6%)、第三位のロシア591,465人(死亡率1.3%)、第四位のインド440,215人(死亡率3.1%)となっています。残念ながら未だにアフリカや中近東諸国の数字は闇の中に埋没したままです。(サウジアラビア、イラン、カタールでは感染者が確認されているもののその他の中近東諸国の感染者数は発表-公表されていませんし、一部を除きアフリカでの感染状況はほとんど表に出てきていません。)

幸いにも感染者数に対する死亡率は4月20日に予測した二桁パーセントよりはるかに低い5.2%に留まっており、喜ばしい誤算こそがこの新型コロナウィルスの特性とも言えるでしょう。


一方で、COVID-19の完全終息までの道のりの途上でありながら各国の航空会社は様々な感染予防策を講じながら運航再開に向けて前進し始めています。その中で6月18日、中東EK(エミレーツ航空)はWeb上で6月中に3都市に運行を再開し、その後7月には21都市に運航再開(7都市)乃至は増便(14都市)することを発表しました。その中で私が注目したのは次の一分です。

(引用)Customers can book to fly between destinations in the Middle East, Asia Pacific and Europe or the Americas, with a convenient connection in Dubai(引用完)


この一文こそが、私が常々心配して警戒していたP2Pトラッフィックの需要を強奪する経由便の危険性なのです。

4月20日の「COVID-19終息後の航空業界(1)」、5月16日の「COVID-19終息後の航空業界(3)」でも度々記述しました通り、新型コロナウィルス感染の危険を避ける為にも 又、旅行に際して出発地/到着地に加えて不必要な途中経由地における保健衛生政策を考慮しなくて済む為にも、更には世界中の航空会社が健全に経営を回復する為にも、COVID-19終息前後の路線再開に際してはP2Pトラッフィックこそが最重要項目であり、P2Pの直行便が実際に運航している限り乗り継ぎ便の利用を促進することは厳に慎むべきなのです。

例えば、シンガポールとアムステルダムの間には、KL(KLMオランダ航空)のノンストップ直行便が12時間35分で運航しています。賢い消費者なら3時間50分ものドバイ空港での乗り継ぎ時間を含めて計18時間25分もかけて同じ区間リスクのある旅行はしないでしょうが、この時期、航空会社の社会的・道義的責任の観点からもwith a convenient connection in Dubai の文言は削除すべきだと考えます。

同様に、アムステルダム-ドバイ間を直行便6時間39分で利用できる旅客を敢えて10時間40分かけてフランクフルト経由に誘導することは避けるべきだと思います。


さて、この時期マスコミ各社もコロナ疲れとでも言うのでしょうか、新型コロナウィルス関連のニュース、記事を徐々に減らす一方で経済活動の再開に伴う景気、政治に時間とスペースを充て始めたように感じます。次の章では、過去半年間で大きく落ち込んだ世界経済の先行きと政治の在り方について述べさせていただくことにします。


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