• 如風

Go To トラベル・キャンペーンがフル稼働 (1)

最終更新: 10月13日

新型コロナウィルス感染症によって疲弊・低迷する日本経済の立て直しに向けて日本政府は Go Toキャンペーンを実施することになりました。Go Toキャンペーンは、国内旅行推進の「トラベル」、飲食業界救済の「イート」、イベント・コンサートを後押しする「イベント」、更に地域の商店街への集客を目的とする「商店街」の4本の柱となっています。

この内、ほかの3つの Go To キャンペーンに先立ち7月22日の出発分から、東京を目的地とする旅行 並びに東京都民の旅行を除いた Go To トラベルキャンペーンが開始されました。


Go To トラベル・キャンペーン(GTTC)の具体的な内容は次の通りです。

1.キャンペーンに参加する旅行会社の国内パッケージツアー、宿泊施設の宿泊料金を表向き50%割引補助する。

2.割引補助額の上限は、日帰り旅行の場合で10,000円、宿泊を伴う旅行で20,000円。

3.50%の割引の内、70%は旅行費用・宿泊代金の値引き、残りの30%は地域共通クーポン(商品券)として配布されます。


当初 旅行客が齎す新型コロナウィルスの感染拡大が懸念される状況下、東京を目的地とするを旅行 並びに東京都民の旅行が GTTCから除外されていた上、旅行費用・宿泊代金の15%にあたる地域共通クーポンの配布が遅れていたため専門家からは「時期尚早である。」「実際の割引率は35%でしかない。」との批判が相次いでいました。この結果、政府が増客を目論んでいた7月下旬の4連休、8月中旬のお盆休み期間を含む夏休み期間中の国内旅行・宿泊客数は想定を大きく下回ることになったのです。


部分的な GTTC開始から凡そ2か月余り、2020年10月1日からこれまで除外されていた、東京を目的地にした旅行と東京都民の旅行がGTTCの対象になり、更に地域共通クーポンの配布が開始されることになり漸くキャンペーンがフル稼働することになりました。一見全ての条件が整い秋の観光シーズンに向けてツーリズム関連の業界は期待に胸を膨らませていますが その実このキャンペーンを使いこなすのが一筋縄ではいかない理由が、官邸立案・霞が関主導による政策の手際の悪さでです。キャンペーンの「フル稼働からまだ5日、」との弁解が聞こえてきそうですが、7月22日に開始されたことを考えれば既にGTTC開始から2か月が過ぎており、既に十分な経験と問題点のあぶり出しは出来ているはずなのです。


それでは一体どのような問題点があるのかを検証してみましょう。

1.予約チャンネルによって異なる宿泊料金の割引方法

GTTCに参加している宿泊施設を利用すれば、宿泊料金の35%(半額の70%、上限は一泊当たり14,000円)が割引になるのですが、どこから予約をするかによってこの割引方法が異なるのです。

宿泊予約サイト(じゃらん、一休など)から宿泊予約をすると予約完了の時点で、GTTC割引後の実質支払額が確定します。宿泊客は、予約サイトから届く確認書に記載された実質支払額をチェックアウト時に精算することになります。

一方、一部の宿泊施設では自社の予約サイトから予約をすると、予約完了後に外部のSTAYNAVIのサイトに本人のプロファイルで個人登録をした上で、GTTC割引クーポンを発行する必要があります。即ち、宿泊施設に直接予約をした場合は、宿泊施設が発行する予約確認書とSTAYNAVIが発行する割引クーポンの両方を入手しなければならないわけです。

2.地域共通クーポンが使えない

旅の楽しみと言えばご当地グルメとお土産でしょう。今回の GTTCの目玉の一つが、旅行先で使える地域共通クーポンです。地域共通クーポンは、旅行費用・宿泊代金の15%(半額の30%、上限は一泊当たり6,000円)ですので、一泊4万円の旅行・宿泊の場合旅行先に加え近隣の都道府県でキャンペーンに参加している店舗、飲食店で一人当たり6,000円の大盤振る舞いが期待できるはずです。

ところが、GTTCの公式サイトで地域共通クーポンが使える施設・店舗・飲食店を検索てみると驚くことに飲食店がほとんど見当たりません。因みに、関東有数の観光地箱根の玄関口、箱根湯本を検索してみると、周辺で地域共通クーポンが使える飲食店は8店舗だけ表示されます、しかもそのうちの5件は湯本富士屋旅館内の館内施設、2件は吉池旅館の館内施設となっています。同じ手法でJR渋谷駅周辺を検索してみますと飲食店は8件のみ、同じエリア内で40店のコンビニエンスストアが地域共通クーポンを受け入れていることを考慮すると果たして飲食店は敢えて GTTCで来店する客を必要としていないのか、地域共通クーポンとは日用品購入を目的とした消費刺激策なのかと考えさせられてしまいます。

更に地域共通クーポンを利用するにあたって注意しなくてはならないのがクーポンの有効期間です。

クーポン券には有効期間がスタンプされています、そしてこの有効期間は宿泊のチェックアウト日であることに注意が必要です。その為、使い残したクーポンを後日次回の旅行の際に使うことはできませんので必ず宿泊翌日中に使い切ることが求められます。

又、地域共通クーポンは紙のクーポンと電子クーポンの二種類があり、利用者が紙・電子を選択することはできません。その為、電子クーポンを使うためにはスマホ乃至タブレット端末を利用することが前提になります。

以上が地域共通クーポンについての問題点です。


まだまだ続く Go Toトラベルキャンペーンにまつわる問題点、引き続きその(2)をご覧ください。

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